平成29年 (2017年) 就業構造基本調査より
以下のグラフは、大阪市で暮らす女性が前職を辞めた理由の内訳を円グラフにしたものです。
ご覧のとおり、会社都合や、本人の意志による理由と並んで、「結婚のため」 7.0%、「出産・育児のため」 10.4% という女性独特の理由が一定の割合を占めています。
また、「介護・看護のため」 3.1% は、全体に占める割合は決して高くはありませんが、そのような理由で仕事を辞めざるをえない人が存在しています。
上のグラフと同じデータを、棒グラフで表したのが下のグラフです。前職を辞めた人の内訳は、「結婚のため」 4万4,600人、「出産・育児のため」 6万5,600人、「介護・看護のため」 1万9,500人です。
以下のグラフは、先ほどのグラフを 「有職者」 「無職者」 に区別したものです。
「有職者」 とは、前職を辞めた後、すぐに、あるいは一定の期間を置いて、違う職に就いた人です。グラフでは、「今は働いている人」と表記しています。
一方の「無職者」は、前職を辞めて、調査時にも無職だった人です。グラフでは、「今も無職の人」と表記しています。
この「有職者」と「無職者」の比率をわかりやすくするために作成したのが、下のグラフです。
「結婚のため」 「出産・育児のため」 に前職を離れた人のうち、半数近くが違う職場で働いています。
一方で、「介護・看護のため」 に前職を離れた人の多くが 「無職のまま」 でいる状況が伺えます。おそらく、「介護・看護」の負担が大きく、働く余裕がないのだと推測されます。
以下のグラフは、先ほどまでのグラフを 「配偶者あり」 「配偶者なし」 に区別したものです。
先ほどと同様に、「配偶者あり」 と 「配偶者なし」 の割合を見るために、下のグラフを作成しました。
会社都合や本人意志による離職に比べて、「介護・看護のため」 では、「配偶者あり」 の人の比率が高めです。
また、「介護・看護のため」 に離職する人の内訳では、「配偶者あり」 が54%で、「配偶者なし」 46%よりも多くなっています。
これは、、「配偶者あり」の場合、「配偶者」 「子供」 「配偶者の親」 など、「介護・看護」 の対象となる人が多いためだと推測されます。